クライアントより、素材として写真を使うべきか、動画を使うべきかを問われた場合、クリエイティブの質を優先したいのであれば、動画を勧めるということがいままでの通例でした。2Dの写真を使った場合、スライドショーのようになってしまいます。もっとわかりやすく表現するならば、紙芝居のような、味気ない映像になってしまうからです。

しかし映像を素材にすれば、奥行きのある3D空間のなかを、物や人間が動くので、平面的な2Dのスライドショーに比べると、圧倒的な魅力を放つことができます。

しかし映像加工ソフトのAdobe After Effectsが一般化し、意欲的なクリエイターたちが次々に新しい表現を改革するに従い、様相は大きく変わりました。After Effectsは、2Dの映像加工ソフトですが、3Dのような空間内で素材を配置することができ、カメラやライトを自由に設置することが可能です。そのため演出方法が大きく前進することになりました。

ここで紹介する環境保全団体WWFの映像は、すべて彼らが持っている2Dの写真から加工されたものです。背景と主となる被写体を、別々のレイヤー(階層)に分けて演出するため、このように写真のなかの生き物が、まるで生きているかのようにドラマティックに動き出します。

これからの時代は、2Dの写真しか素材がなくても諦める必要はありません。
今後もこのような意欲的な作品をどんどん紹介していきたいと思います。

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出版社やゲーム会社など事業会社において、営業の最前線から上流の戦略策定まで一貫したマーケティング・経営の実践を学んだあと、2002年よりウェブへ転向。SEOやリスティング広告のコンサルティングを経て、現在は、ブランディング、コミュニケーションについてのプランニング・コンサルティングを行う。また近年は、映像制作やエディトリアル・コンテンツ制作にも力を入れています。著書:『ホームページ担当者が知らないと困るWebサイトリニューアルの常識』(ソシム刊)

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